トップ通販案内編集部より
EDITORS report〜編集取材記〜
Web連載掲示板ど忘れ確認用! 資料編MAIL
ボクシングジムLINKボクシング情報LINKその他LINK
■酔田振男の酔いどれ前のひとりごと■

〜『酔いどれオマージュ』をなんとなく書いた男の、ちょっとだけマジメなひとりごと…〜

vol.71 カメダ・ワールド



 A5版・208ページ
 価格:1,300円(税込)
 発売発行:株式会社白夜書房
 ISBN:4-86191-108-7

→通信販売はこちら
      こちら

 1日180点くらいの本が出るいっぽうで、年間1,000以上の書店がつぶれている。豊かさの中で人は志を失い、鈍感になり、そして本が読まれなくなり、本屋がなくなってゆく----。

 出久根達郎の本にそんなことが書いてあった。ここでいう本屋とは、たぶんどんな町にも1軒や2軒はあった普通の本屋さん(子供が立ち読みしてるとすぐ怒る)のことを指しているんだろう。

 小学4年のときだった。せっついて、出不精の親父をひっぱりだした。町の本屋さんへ連れていき、『少年画報』という月刊漫画雑誌を買ってもらった。小脇にはさんで、ご機嫌だった。チョコボール菓子もねだって(これは今でも売っているが)、歩きながら食べようと封を解いたら、その菓子の箱から金のくちばしが出てきて大当たり。興奮した。これを製造元に送るとおもちゃの缶詰がもらえたんである。

 翌日は月曜日で、学校に行ったら担任のS先生が「お前きのう俺とすれ違ったのに挨拶もしなかったな」と言った。当り前じゃんか、嬉しくて舞い上がっていたんだから。と、まあ、そんなたわいないことを覚えているってのは、その後の道のりの淋しさ不甲斐なさの裏返しか。

 昨年12月15日、ムック本ボクサー亀田興毅の世界が発売された。定価1,300円は読者にはちと痛いが、手にとって、亀田の面白さ、ボクシングの奥行き、それから、編集者、乾坤一擲(けんこんいってき)の心情を、多くの人が感じて…とどのつまりは買っていただかないと、お話にならない。

 ノエル・アランブレット戦のレポートが巻頭カラーで掲載されているが、これだって製作途中の試合であり、亀田に勝っていただかないとお話にならないと、編集者は気をもんでいたに違いない。

 そのアランブレット戦は、亀田のガードのやわらかさが目についた。もっとガチガチなはずがふわりとした感じで、それは亀田が相手のパンチ力とハートとを見切ったからだと思いながら試合を見ていた。

 関門をひとつ抜けたことで、その評価が過小から過大に転じたように思う。それはどうでもいいが、亀田興毅はまだ「本当の勝負」をしていない。名だたる者と戦い、結果を出しても勝負が見えてこない…つまるところ世界戦だけが彼の勝負どころであり、「世界の亀田」になるかどうか。この一点をみんなが見守っている、そんなボクサーになりつつある。こんな思いは浜田剛史以来。

 ともかく亀田の活躍を予見した本として、そのさきがけとして、このボクサー亀田興毅の世界は近い将来、貴重な資料に、お宝になる、かもしれない。なんねーか、なるだろ、なんねーか、どうだ、なるだろ、むりか、どうだ。亀田しだいか。

 そんなことはないはずだが、万一、売れないとたちまち返品になって在庫になる。在庫はなぜか利益とみなされて税金がかかるから、返品された本はそうそうに処分しなければならない。ビジネスの世界は厳しい。

 気がつけば発売から1カ月が過ぎた。すこし手伝った(P.184)ので“まわし者”として自分も声を大にして言っておこう。

 まだの人は急ぐべし! 買われた人も、用心に(?)もう1冊どうだろう。

[2006/01/17 記]



ご意見、ご感想はこちら
トップに戻る