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■酔田振男の酔いどれ前のひとりごと■

〜『酔いどれオマージュ』をなんとなく書いた男の、ちょっとだけマジメなひとりごと…〜

vol.68 永遠のテーマ


 どうも、しばらくでした。長いこと留守にしてしまったですが、忘れられない程度にまたちょぼちょぼやっていきますんで、今後ともよろしくです。

* * * * *

 いま発売中の『ボクシング・マガジン』9月号に、ボクサーの「ピーク」についての記事があり、興味をそそられた。

 絶頂期はいつだったか、そこへもっていくには何をどうするか・・・。これって永遠のテーマで、いろんな要素がからまってくるから、噛んで含めるにはあの誌面では足りないが、そこはさすがプロのライターだけあってうまくまとめている。なかでもフリオ・セサール・チャベスのピークをエドウィン・ロサリオ戦としたのは、大きくうなずける。マイク・タイソンへの記述がないのは言わずもがなということか(マイケル・スピンクス戦、かなあ…)。

 混同してはならないのは、一番「強い」時期と一番「強く見えた」時期だ。

 一番強い時期というのは当のボクサーにきいてみなければ分からないかもしれないし、彼自身でも分からないかもしれない。リングをおりたボクサーのキャリアを眺めて、その絶頂期を指摘するのは、いくらかの見解の相違はあってもそれほど難しいことでない。

 ただし、試合に世界戦とか統一戦といった箔がついたり、相手が名うてであったりして、強度でなく興奮度の測定へ目が行ってしまうおそれはある。もちろん、最高の舞台で最高の相手と雌雄を決するとなればボクサーの士気があがり、それによって完全なる力を発揮することは例をあげるまでもない。

 ぶっちゃけ、一番強い時期というのは分からない。

 あのときは強かった、あの試合は良かったというほどのことにわたしはなってしまう。それにまたピンポイントで絶頂期の一戦をあげられる選手と、3つくらいまで絞り込めるがそこから先は決めかねるという選手がある。同誌に登場しているアレクシス・アルゲリョやアーロン・プライアー、あるいはマービン・ハグラーなども、最強の一戦を言い当てる自信はない。このあたりかなあ、というくらいである。

 絶頂期への方法論についても、筆者が言うように明確な目的意識があるかないかで到達点にかなりのひらきが生じてくるだろうし、もうひとつ、そのときどきの時代背景も微妙に影響してくるはずで、そんなのを考えはじめると混乱してきて、だから永遠のテーマなんだよと落とすしかすべがない。


初のタイトルマッチに臨む亀田興毅。
この男のピークはいつになる…!?
 記事中、にやっとしたところが2つあった。

 ひとつは高橋ナオトに触れた部分で、ああこの人も高橋ナオトの世界戦が見たかった人の一人だったのかなあと思ったこと。

 もうひとつは、いま唯一最大の話題をさらっている亀田興毅に触れたところ。マッチメイクへの批判は問題視すべきことではない、と言及していたのはわたしも同感。それよりも、(これまでの)マスコミの姿勢が問題なんだという。これはまあ、わたしは立場がちがうから、むしろマスコミがいたずらに騒ぐ…それはそれでいいんじゃないのかな、という気楽な気分でいる。

 亀田のビッグマウスや陣営のやりかたを非難する向きがあるけれど、インタビューに応えている彼を見ると、わたしはかわいいと思う。ただボクシングにはまだリズムが出てきていないように見えるので、そこがなんとなく気にかかるくらい、かな。

 この記事の筆者は亀田興毅を「ようやく辰吉のプロデビュー戦レベルに達したにすぎない」と手厳しいが、何をさしてそう書くのか分からないけれども…次戦をたのしみに待とう。

 以上、残暑厳しき折、よけいに暑苦しくなられたら御勘弁。

[2005/08/19 記]



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