![]() | トップ−通販案内−編集部より EDITORS report〜編集取材記〜 Web連載−掲示板−ど忘れ確認用! 資料編−MAIL ボクシングジムLINK−ボクシング情報LINK−その他LINK |
阪神を優勝へ導いた星野監督の信条、そして横浜は、残念でした、という挨拶に始まり、シーズンオフには岐阜の山中にあるバット工場を訪れる松井秀喜の話、シュートがへたくそな日本サッカー、イチローを射止めそこねたスカウトマン、Jリーグ発足秘話、選手の名前を覚えられない不思議な不思議な長嶋さん、鈴木大地の金メダル獲得の舞台裏、それらを90分にわたって、披露した。
大場や輪島、あるいは師と仰ぐ小林智昭(高橋ナオトに初めて土をつけたボクサー、故人)の話がでるかと思ったが、残念ながらボクシングの話はなかった。
商売として講演もやられているようだし、一度は筆にしたことでもあるだろうから、話によどみがなく、めりはりがきいて、ちと古臭いが、紙芝居に興じる子供になったような心持で、ひとときを過ごした。
ユーモアをまじえて、テンポよく話を進めて、自信にあふれて、何より結論がはっきりしているのがよかった。こじつけだが、初期の辰吉丈一郎のボクシングのようではないか。
「時期尚早。前例がない。人事を尽くして天命を待つ。これらは、だめな人が必ず口にする文句」だと、年配者を前にして、言い切るあたりは、内心ニヤニヤ、表面、説教の海にたゆたう気分で聞いていた。
この人、たぶん勝者が好きで、敗者の弁には関心がなく、なぜ勝ったか、その考察が愉しいんじゃないのかな。だったら、大筋で賛成。
タイトルに届かず、悲運のボクサーといわれる選手はたくさんいるが、フィルムを手に入れて、どれどれ、見てみると、これじゃ奪れないだろうと思わざるを得ないボクサーはこれまたたくさんいた。
根性とか運不運とかハングリー精神とか、勝負の場面で必ず出てくる言葉を、ぼくらは狭義なイメージで、または押し付けられたイメージで、とらえすぎてはいないか。
熱弁をふるって二宮氏は締めくくりにこんなことを言った。
「最後は根性だとよく言いますけれどね。オリンピック選手ですよ、根性なんてみんな持ってますよ。勝負のわかれめ、それは、執念だと私は思います」
まあ、執念という言葉も掘りさげて噛み砕く必要がありそうな気がするけれど。
[2003/11/26 記]