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■酔田振男の酔いどれ前のひとりごと■

〜『酔いどれオマージュ』をなんとなく書いた男の、ちょっとだけマジメなひとりごと…〜

vol.3 雨のヨコハマ


 雨が降ると思い出す、というのは少なからずウソだが、川島郭志が世界を獲った日(1994年5月4日)、当時住んでいた横浜は午後3時ころから雨になった。

 そぼ降る雨だった。

 川島郭志。ハードパンチャーではないが、その動きや負けっぷりがどことなく柴田国明に似ていると思った。

 3Rの終わりにラッシュをかけた。倒せなかったが、なんとなく気構えがいいなあと感じた。それでも実は、どっかでいいのもらって、せっかくのリードがふいになるかもしれないと思いながら、ひとり、家でテレビを見ていた。

 11Rにダウンをとった。あの気構えが形になってあらわれた。

 あれからどれくらいの時間がたったのか。

 記憶があいまいだが、試合が終ったときもまだ雨は降っていたはず。雨脚は強まっていたかもしれない。

 派手な試合ではなかったが、トタン屋根をたたく雨音が大向こうからの拍手のようだと思ったことを覚えているから。

[2003/08/06 記]



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