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■“あたし”のボクシング 〜ウエキョンの女子ボクシングレポート〜■

vol.22 Fighting Angel 2004 Part 4@大森

 7月18日(日)、東京・大森のゴ−ルドジムにて女子プロボクシング興行がありました。

 今回は全試合4Rマッチ、デビュー6名を含むフレッシュな顔合わせが多かったのですが、次の9月の京都大会での、ミニフライ、フライ級トーナメント決勝に進む選手を決める重要なマッチも揃いました。 <文中敬称略>

★第1試合
 大嶋陽奈(山木)vs 水野真基子(Fギャラクシー) 〜56kg契約

 2人ともデビュー戦。大嶋は高校生で、最年少プロボクサー。少し前から左足靭帯を痛めてて、当日足を使わないつもりが、試合開始後すぐにそこを痛め、NC(ノーコンテスト)に。

★第2試合
 蓮沼奈香子(土浦スポ−ツ)vs 林一実(B.I.T.) 〜51kg契約

 前々回の興行でデビューした蓮沼が、序盤軽くいい動きを見せるが、デビューの林が徐々にいいコンビを出して行き、前へ出てくる蓮沼にうまくまとめたパンチをあてる。判定は3人の審判そろって40-37をつけ、林の判定勝ち。

★第3試合
 坂本奈緒子(Red Devil KIS’S)vs 西田久美子(ウィラサクレック) 〜47kg契約

 ビジュアル系ファイター集団のRed Devil KIS’Sから、今日は2人参戦。そのアイドル並のルックスで注目の坂本だが、金髪を黒く戻し、顔付きも凛々しくファイター然としてきた。対する西田はムエタイジム所属でボクシングは今回デビュー。その割には2人ともなかなかいい動きを見せる。

 しかし坂本の重心が後ろ気味で大振りが惜しい。西田が果敢に打ち込み、坂本をロープに追い込む。2Rにダウンを取り、坂本は立つが足に来ていて、レフェリーストップ。2R1分13秒、西田のTKO勝ち。


櫻田(左)もジェット・イズミも一歩も引かず。判定は1-0のマジョリティ・ドロー
★第4試合
 櫻田由樹(Fギャラクシ−)vs ジェット・イズミ(クロスポイント吉祥寺) 〜52kg契約

 キックのジムからのジェット・イズミが久しぶりのボクシング参戦。序盤、攻める彼女に、櫻田がうまく足を使い、相手のガードの空いたところにパンチをあてる。櫻田の動きのキレも良かったが、後半ジェット・イズミが力で押してラッシュをかける。櫻田も決して打ち負けず双方一歩も引かない、いい試合だった。

 39-39、40-39、38-38のドロー。

★第5試合
 小八ヶ代真紀(山木)vs バイソンMIHO(龍生塾) 〜56.5kg契約

 バイソンMIHOはデビュー戦。バンタム級王者・マーベラスとも戦うほどの小八ヶ代とのマッチメイキングに疑問が残る。階級的に選手層が薄いから? まあ空手・シュートボクシングの道場所属だけあって4R持ちこたえたが、40-34、40-35、40-34のスコアで小八ヶ代の圧勝。

* * * * *


(左から)アヤカ、袖岡裕子、ライカ、猪崎かずみ
 ここでエキジビション・マッチとして、猪崎かずみ(鴨居)とアヤカ(チーム・クロス)のスパマッチがあった。今週25日、長野県佐久市で行われるキック・ボクシング、「明和心塊祭り」で、1戦のみ女子ボクシング公式戦が行なわれる。アヤカはそこでデビュー戦を飾る。

 猪崎はご存じ、昨年末フライ級タイトルをかけて八島有美に挑んだが、惜しくもドローだった長身ファイター。今年は必ずベルトを手にすると、「倒す」ボクシングを宣言。

 そして、女子ボクシング協会の山木会長、ライカ、袖岡裕子がステージに上がり、次回京都大会(9月18日開催!)の宣伝。ライカの3度目の世界タイトル防衛戦と、現在空位のミニフライ級世界王者のタイトルをかけての袖岡の試合が組まれる。

 会場の京都府立体育館は6,000人キャパの大会場。盛り上がり必至だ。

* * * * *

★ダブル・セミ・ファイナル第1試合/ミニフライ級トーナメント準決勝
 菊地奈々子(代々木ブル−スカイ)vs 石山絵理(Red Devil KIS’S)

 ともに苦戦をぬってここまで勝ち進んで来た精神力の持ち主。その2人の精神力がぶつかりあい、序盤から既に死闘の様相。ほとんど頭をくっつけたままの連打戦になり、上下のコンビがうまい菊池に軍配が。石山は総合やキックなどの経験からか土台が安定している感があったが、そこに菊池のボディ、アッパーがうまくヒットし続けた。3Rで菊池がダウンを奪い、その後強打のラッシュ。

 4Rにもスタンディングダウンがあり、40-35、40-36、40-37で菊池の圧勝。


渡辺(右)が僅差で勝利!
★ダブル・セミ・ファイナル第2試合/ミニフライ級トーナメント準決勝
 渡辺まりか(F・I−TEN)vs 上村里子(フィオ−レ)

 全く違うタイプのサウスポー対決。威力あるファイタータイプの渡辺と、長身を生かしたアウトボクサー、上村。前へ前へと攻め続ける渡辺を、上村が足やスウェー、パーリングで確実にさばく1R。宮崎から毎回参戦するそのボクシングへの気持ちが姿勢にあらわれているような、真直ぐ相手を見据えて無駄のない動きをする上村。

 ともに自分の持ち味を出すがだからこそ噛み合わない前半だったが、4R、渡辺が猛攻撃をかけ、上村もコンビで応戦。その打ち合いには、試合後拍手が起きたほどだった。40-39、40-40、40-39の接戦で、渡辺の勝利。

★メイン・イベント フライ級トーナメント準決勝
 山口直子(山木)vs 藤本りえ(KAKINUMA)


カウンター一発で形勢逆転。山口(右)がTKO勝ち
 9月の決勝、猪崎戦を控えたこのマッチ、「天才」でベテランの山口と、デビューして3戦無敗、新人では圧倒的に技術と威力を誇る藤本の、誰もが息をひそめて待っていたカード。評判の藤本だが、何と言っても新人である。山口相手、しかもメイン戦というだけでも大躍進である。しかしその藤本が、立ち上がり早々山口を追い詰め観客の度胆を抜いた。動きや体も藤本の方が完成度は高かった。しかし‥‥。

 ともにハードパンチャー。一発触発の緊張感溢れる2R。中盤、山口のカウンターが藤本の顔面に直撃、ダウンを取る。立った藤本にさらに強打をかける山口。藤本が下がったところにレフェリーストップが。ボクシングは一撃のスポーツなんだということを痛感させられた。恐るべし、山口の一撃‥‥。2R、1分59秒で山口のTKO勝ち。

* * * * *

 とにかく、レベルの高い試合の多かった1日でした。9月18日の京都大会はほんと、見逃せないカード満載です。私は行けるかどうかまだわかりませんが…関西在住のファンの方、きっと楽しめると思います。

[2004.7.22 記]


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