![]() | トップ−通販案内−編集部より EDITORS report〜編集取材記〜 Web連載−掲示板−ど忘れ確認用! 資料編−MAIL ボクシングジムLINK−ボクシング情報LINK−その他LINK |
〜時には取材者のように!?・海外ファイト[ビデオ]観戦記〜
=May 7, 2005=
--vol.08-- Diego Corrales vs. Jose Luis Castillo
=Mandalay Bay, Las Vegas, NV=
「漫画じゃねえんだからよ、必殺パンチなんて見たかねえんだ」 21世紀のボクシング漫画における隠れた名作『Big Hearts ジョーのいない時代に生まれて』(林明輝/講談社)、第1巻に出てくるセリフだ。「おまえだって漫画じゃないか」という無粋な突っ込みは、この際置いておこう。登場人物であるボクシングジムの会長がここで言うとおり、ボクシング漫画にはかなりSFチックな必殺パンチが出てくる。特に1980年代以前はそうだ。 最も漫画的なのは、なんたって『リングにかけろ』(車田正美/集英社)だろう。「どれが」というより、登場人物のほとんどすべてが必殺パンチというか、殺戮兵器みたいなパンチを出す。詳しく書いていくと、スペースがいくらあっても足りないから(まあ、ウェブだと相当書いても大丈夫ではあるのだが)、とりわけ極端なものだけ挙げよう。実は全部極端なのだが仕方がない。たとえば一撃で相手を代々木競技場の場外へと吹き飛ばす「ギャラクティカ・マグナム」とか、まあそういうヤツだ。恐るべし剣崎順。打つときにパンチの名前言うなよな。 もうひとつ極端な例をひとつ。石渡治の『B・B』(小学館)に出てくる「10センチの爆弾」もすごい。相手の懐に潜りこんで、ほぼ体を密着させた状態で放つショートパンチだ。これで相手の頭が吹き飛んだりするから恐れ入る。でもこれ、「相手との距離が10センチあれば倒せる」という浜田剛史さんの発言がヒントになっているんだろうな。 これらは極端すぎる例としても、『あしたのジョー』(高森朝雄&ちばてつや/講談社)の「クロスカウンター」や、『がんばれ元気』(小山ゆう/小学館)の「アッパーストレート」に代表されるように、往年のボクシング漫画には“水戸黄門の印籠”的な必殺技が、必ずといっていいほど登場した。 しかし、一歩が世に出るきっかけになったのは、あの「マーク堀越 vs. 高橋ナオト」戦(1989年)だったりするわけで…。「事実は小説より奇なり」というが、まあそういういことなんだね。時々、どんな脚本家でも良心が咎めて書けないようなスペクタクルがあるのが、プロボクシングの面白いところ。 もうここまで書けば、何を言いたいのか、お分かりでしょう。はい、今回のライト級王座統一戦、[WBC王者ホセ・ルイス・カスティーリョ(メキシコ) vs. WBO王者ディエゴ・コラレス(アメリカ)]を、ようやく見ることができた。 何年に一度、あるかないかの激闘だったように思う。個人的にはIBF&WBCライトフライ級王座統一戦「マイケル・カルバハル vs. ウンベルト・ゴンサレス」戦(1993年)以来の激闘&大逆転劇だった。ちなみに次点は「リディック・ボウ vs. イベンダー・ホリフィールド」の第3戦(1995年)。 クライマックスの大逆転シーンは「必殺パンチ」こそ出なかったけれど、これほとんど漫画でしょう。いや、それ以上かも知れない。こんなの描いたら「こんなのあり得ないでしょう!? 読者だってバカじゃないんだから」と編集者からお小言が出ても仕方のないくらいに、劇画的な幕切れだった。登場人物に「漫画じゃねえんだから」と言わせた林明輝さんの立場はどうなる? 今回の試合は『WOWOWエキサイトマッチ』で見たので、当然結果は知っていた。試合内容も耳に入っていた。しかも帰宅するのが遅かったため、録画したテープを見たのだ。それなのに、時間が経つのが早かったこと。あと10年は、こういう試合ってないんだろうな。 ちなみにこの日放送のメインカード「コスタヤ・ジュー vs. リッキー・ハットン」は、メシ食いながら見た。途中でイヤになって、食器洗いに流しに行ってしまいました。 [2005.6.18 記]
近年、そこまでの極端なものは減ってきているように感じられるが、「漫画ならでは」の超ドラマチックな試合展開は健在だ。『はじめの一歩』(森川ジョージ/講談社)がいい例だ。毎試合あんなことやってたら、体が持たない。
漫画以上に漫画チックで“小説よりも奇”なクライマックス! こんな試合見たことない!?