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トシオカ☆ニシアキの【Special Ring Side】

〜時には取材者のように!?・海外ファイト[ビデオ]観戦記〜

=November 27, 2004=
--vol.05-- Marco Antonio Barrera vs. Erik Morales III
=MGM Grand, Las Vegas, NV=

「あいつはさあ、おれが初めて『イク』ってどんなもんかを教えてやったようなもんなんだよね」

 薄笑いを浮かべつつ、彼はそう話し始めた。セックス・フレンドの女子について、である。

「この間もさあ、土曜の夜から日曜の夕方まで5回だよ。途中、メシ食ったり寝たりしたけど、さすがにフラフラだったよ(笑)」

 私の友人のこの男、仮にAとしよう。Aは常日ごろ、「三度の飯よりセックスが好き」と豪語している。素人もプロも、美人もブスも、「みんなまとめて面倒見るぜ」という男気あふれる、言うなれば「漢(おとこ)」である。ヘルスに行けば40分で2回は当たり前。回復力の早さには絶対の自信を持っている。

 …のっけからこんな話で大変恐縮だ。今回の戦評と何の関係があるのか、訝しく思うむきもあろう。実は、あまり関係ない。いやいや、まあ少しは関係あるんですよ。私にしたら。

 リマッチやラバーマッチは、当人同士の(感情も利害も含めた)意向が合致して初めて成り立つものだ。ただ、それがわれわれファンに喜ばれるか否かはまた別の問題。


よいラバーマッチ・・・3度激闘を繰り広げたメキシコの好ファイター、バレラ(左)とモラレス。ここまでバレラの2勝1敗、「4度目」も見てみたい!
 ここ10年くらいのラバーマッチをいろいろと振り返ってみて、とりわけ印象深かった決着戦をあげるとすると、やはり[リディック・ボウ vs. イベンダー・ホリフィールド]だろう。

 大激戦となった第1戦、途中ハプニングはあったものの(あのパラシュート男、今はなにやってんでしょうね。ボウのマネージャーだったロック・ニューマンにボコられてたのは笑った)、ホリフィールドの執念と叡知が勝った2戦目も大満足だったが、その2試合を足しても敵わない濃さで、初のKO決着となった試合だ。もっとも、両者とも下り坂にあったことがあの「倒し倒され」を生んだような気もするが。

 逆にうんざりしたラバーマッチはどうかというと、これもメイン・キャストの片方がホリフィールド。相手はそう、あの「ミドル級上がりに2度負けた」ジョン“静か過ぎて客が寝る”ルイーズだ。

「よい再戦」とは何か?

 それはもちろん、「もう1回観たい!」と思わせるに値するカードだ。キャスト双方に魅力があり、第一幕の幕切れに大きな満足感と、その場を立ち去り難い気持ちになる余韻を残してくれるものがあることだ。

 冒頭の話に戻る。Aの偉大なところは、性行為において必要とされるテクニカルな要素とフィジカルの強さを併せ持っていることが第一。そして、相手とのミックスアップが「リマッチ」を望む風潮へとつながるのだ。「ただのスケベじゃねえの?」と言われれば、それまでなのだが。

 何が言いたいのかというと、「ボクシングの試合とはセックスだ」ということ。だって、何の余韻も感動も残らない相手とは「再戦」したくないでしょ? そして「再戦」を実現させるには、それ相応のものが求められるじゃないすか。

[バレラ vs. モラレス]の第3戦は、これはもうはっきりと「よいラバーマッチ」といえるだろう。激闘だった緒戦と、よりテクニカルな展開となった2戦目が絶妙な按配でミックスされたいい試合だった。大いに満喫できた人がほとんどだったのではないか。「これっきり」なんて言わずに、せめてあと1回は見たい。両者がトップ選手として成長しつつ、幾度も絡み合いながらキャリアを築いていくなんて、めったに観られるもんじゃないだろう。

 この日本でも、因縁の決着戦が近づいてきている。もちろん、[川嶋勝重 vs. 徳山昌守](7/18=大阪市中央体育館)だ。でもこれ、背後にあるいろんな“ドラマ”を頭に入れつつ見ればそれなりに楽しめると思うけど、どうなんでしょ。キャストに華がないのと、試合展開自体があまり面白くなさそうなのが気になるところ。余談だけど、[畠山昌人 vs. 林田龍生]の日本タイトルマッチもラバーマッチだったんだね。いまいちシズルに欠ける対戦だったけど、こういうのもあったんだなあと思った。

☆ ★ ☆ ★ ☆

 話はまたAのことに戻る。この間、いっしょに飲んでいたら、こんなことを言っていた。

「あのさ、最近久々にジム行って体動かしてるんだよね。そしたら昔みたいなスナップの強さがよみがえってきてさあ。もう、手だけで30分とか楽勝よ(笑)」

 この人は、えらい。・・・ちょっとあやかりたい。

[2005.5.24 記]



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