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■『あしたのボクシング』三好秀樹の怪遊記【38】■

2002年6月22日@MGMグランド・ガーデンアリーナ(アメリカ・ネバダ州ラスベガス)

「FOR HONOR AND PRIDE」
WBCフェザー級タイトルマッチ
エリック・モラレス vs マルコ・アントニオ・バレラ 2

 さかのぼること昨年11月16日、「ラクマン vs ルイス 2」を観るべくラスベガスに来ていた。その時、空港から真っ先に向かったのがMGMグランド。なぜならば、3月2日に予定されていた「モラレスvs バレラ2」の前売チケットを購入するためである。


↑“ただの紙切れ”と化したチケット…
 頼まれていた友人の分と合わせ2枚、定価50ドルで買うことができた。ブローカーを頼らず、定価で買えたのは珍しく幸運であった。

 日々が流れ、自分達に不幸が訪れたのは2月の中頃であった。バレラが練習中にケガを負ったため、試合を6月22日に延期すると発表されたのだ…

「お前もか! ブルータス、いやバレラ…」

 心中穏やかではなかった。失意の直後、 MGMグランドのホームページでチケットに関する発表があった。チケットを一旦払い戻し、その後改めて発売するという悲嘆させられるものだ。ということは、現金での購入は期日内に直接、窓口に行かなければならないのか! その瞬間、前売りで買ったチケットはただの紙きれになってしまった。まさに二重の不幸である。

 その後、友人が取得したクレジット・カードで、改めて予約をした。

 6月21日、ロサンゼルスへ到着し、オーキッド・ホテルに宿をとった。仮眠した後、MLB「ドジャースvsレッドソックス」戦を観に行った。


 ドジャースタジアムのある丘のふもとまで、ダッシュというバスで行った。そこからは歩いて行ったが、丘は広い。スタジアムに着く頃はもうクタクタで倒れそうであった。

 以前にも何試合かドジャース戦を観る機会はあったが、同い年の野茂英雄が登板する試合はそれが初めてだった。外野席から観たその試合、野茂は粘りの投球で勝利投手となった。

 翌朝、ロサンゼルスを出発し、ラスベガスへ。マッカラン空港到着後、ダウンタウンのモーテルに宿をとった。市バスでストリップを南下してMGMグランドへ行き、無事チケットのピックアップもできた。

 その日のメインイベントはモラレス、バレラの再戦。2年前に終始打撃戦を展開した両者である。初戦の再現を多大に期待していたので、いざフタを開けてみると少々、拍子抜けした展開だった。

 常に前へ出るモラレスに対し、慎重に様子をうかがうバレラ。チャンピオン・モラレス優勢に見えたが、12ラウンドを終えて下された判定はバレラの勝利という意外な結果だった。慎重になり過ぎたバレラの反撃が遅過ぎたように見えたのだが…

 試合後はとんだドタバタ劇であった。タイトルを獲得した直後に、新チャンピオン・バレラはすぐさま、それを返上したのだ…。

 ますますWBCとの溝は深まるばかりだった。


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