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■『あしたのボクシング』三好秀樹の怪遊記【10】■

1997年11月8日@トーマス&マック・センター(アメリカネバダ州ラスベガス)

WBA・IBFヘビー級王座統一戦
イベンダー・ホリフィールド vs マイケル・モーラー 2

 今回も前回同様、サンフランシスコへ寄ってからラスベガスへ入る予定だった。ただ前回と違うのは、玲子さんに会うのが2回目ということで気持ちも落ち着いていたことだ。

 今回も「ゲイツ・ホテル」に泊まったが、フロントのおやじさんはいつも同じだ。お昼前に玲子さんのオフィスに行き、一緒にランチに行った後、チャイナタウンを歩いていると、速度をかなり落としている車列に遭遇した。どうやら葬儀であるらしかった。映画で見たことのあるような場面だった。


 翌朝、ラスベガスへ発った。今年は1月のトーマス&マック・センターで始まり、今回のトーマス&マック・センターで締めくくるという1年であった。WBA王者ホリフィールドに対し、何度もダウンしながらも立ち上がったIBF王者モーラーのがんばりのお陰で、今年この会場で見た4回のうちで一番おもしろいファイトであった。

 試合後、何度も通ったトロピカーナアベニューをMGMグランド方面に向かって長い道のり、一人ぶつぶつ言いながら満足そうに歩いていた。

 翌早朝にサンフランシスコへ戻った。なぜなら、昼にオークランドでNFLの試合があったからだ。「ゲイツ・ホテル」へ荷物を置き、すぐ地下鉄BARTに乗って対岸オークランドに向かった。

 駅で帰りのチケットを買おうと券売機に立っていると、愛想のいいおやじが近寄って来て、親切にも購入の仕方を教えてくれたのはいいが、その礼として金をよこせととか言いだした。知らないよ、そんなの。

 国歌斉唱が終ると同時に戦闘機がスタジアム上空を通過していく様子はダイナミックで、アメリカらしいセレモニーだよなぁ。この時レイダースのチアリーダー「レーダーレッツ」の絵をでっかい紙に描いて、テレビに映ろうかなんて思ったが、全然かすりもしなかった。やはりスタンド上部では無理か。自分のイラストの宣伝にもなると思ったのに…。

 試合は地元レイダースがニューオリンズからやって来たセインツに、お世辞にも決して強くないというか、はっきり言って弱いチームなのに終盤よもやの逆転負けという悔しい結果だった。ホテルに帰り結果を言うと、驚きに満ちていた。

 翌朝、玲子さんのいるサンフランシスコを眼下に見ながら帰国した。次はいつサンフランシスコに来れるのだろうか…。


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