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■『あしたのボクシング』三好秀樹の怪遊記【4】■

1996年6月7日 シーザースパレス屋外特設リング(アメリカネバダ州ラスベガス)

「ULTIMATE GLORY」
WBCスーパーライト級タイトルマッチ
オスカー・デラ・ホーヤ vs フリオ・セサール・チャベス


 出発前日まで、とにかく仕事が忙しかった。翌日渡米ということもあって気が緩んでしまったのか、一挙に疲れが襲ってきて、体調を崩してしまった。

 それを引きずったまま、ラスベガス着。その日がもう試合当日だったので、ハードだった。去年の9月も暑かったが、今回の暑さもすごかった。

 そんな劣悪な環境と体調にもめげず、陽が沈み始める頃から、ミネラルウォーター片手に会場にいた。この会場は屋外の仮説スタンドだ。前にも感じたが、このアルミ製の椅子は実に座り心地が悪い。とにかくお尻が痛い。次回は座ぶとんかクッションかを持参しなくちゃいかんなぁ…。

 夜も更けて始まったメインイベント。メキシコの英雄チャベスと、まさに日の出の勢いのデラ・ホーヤ。王者チャベスの顔半分が出血で真っ赤に染まり、試合終了。挑戦者デラ・ホーヤの圧勝TKO勝ちだった。

 ありきたりだけど、「新旧交代」の絵図そのまま…というものを感じずにいられなかった。「究極の栄光(ULTIMATE GLORY)」というより、「新旧の栄光(何のこっちゃ…英語だとどう表現するんだろ)」だった。

 再戦が頭をよぎったが、やっても同じような内容、結果だろう。決まったとしても観に来ることはないだろう…そう思って会場を出た。

 疲れが取れぬまま、翌日から計画通りメジャーリーグを観にヒューストンへ飛んだ。「アストロズvsフィリーズ」。その後ミネアポリスで「ツインズvsアスレチックス」、デトロイトで「タイガースvsオリオールズ」とハシゴした。

 そういえば…。ヒューストン(当時はアストロドーム)だったが、球場に着いたときはもう試合は9回に入っていた。日本でスケジュールを確認したときはナイター開催だったのに…。呆然とし、入場料は払うから今から入れてくれと粘ったが、「あした来い」の一点張り。あしたはもういないんだよ!

 ミネアポリスのメトロドームでは、眠くなって半分寝ていた試合終盤、当時まだアスレチックスにいたマグワイアのホームランで目が覚めた。ラッキーだった。起きれてよかった。

 デトロイト(当時タイガースタジアム)では、“鉄人”カル・リプケンも観られた。打っても打たなくてもいい。球場でナマで観られたことそのものがうれしかった。

 いつかデラ・ホーヤを目の前(リングサイド)で観られる日はくるんかな? 自分の経済力じゃ無理かな…。


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