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■『あしたのボクシング』三好秀樹の怪遊記【3】■

1996年3月16日@MGMグランドガーデンアリーナ(アメリカネバダ州ラスベガス)

WBCヘビー級タイトルマッチ
フランク・ブルーノ VS マイク・タイソン


 ラスベガスへ入る前夜は、シカゴでNBAの「ブルズvsナゲッツ」戦を観戦した。

 94年に、引退前のマイケル・ジョーダンを見ておきたいと当日券を頼りに行ったが、やはり売り切れだった。ダフ屋から買って入ったのがケチのつき始め。自分が買ったのは偽造チケットだったため、国歌斉唱の途中で退場を余儀なくさせられたのだ。


 この経験があったため、復帰したジョーダンを見るべく、(正規の)ブローカーから買って、ついでにシカゴを訪れたのだった。

 まだ寒いシカゴからラスベガスへ。今回はタイソンが出所して最初のタイトル挑戦ということもあって、ホテルがほぼ満室ということだった。

 チケットブローカーのコネでインペリアルホテルへチェックインしたが、驚いたことに用意されたのはスイートルーム。なんでこうなったのか、いまもってよくわからない。とにかく天井のついた広いベッドとプールのように広い風呂が印象的だった。

 しかし、やはり人それぞれ相応というものがあり、場違いに感じた。異様な盛り上がりの中、タイソンがタイトル奪取したのを見届けると、翌朝のフライトが早いこともあり、ホテルに戻った。ゆっくり風呂に入りたかったが、湯をあたためるのに1時間かかるのか2時間かかるのか全く見当がつかなかったので、結局部屋の脇にあった小さいバスタブで済ませることにした。

 せっかくスイートに泊まったのにもったいない、といわれても仕方がない。あまりに分不相応で得した気分を味わうことすらできなかったが、これもしょうがない。それが自分なのだから…。


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