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■『あしたのボクシング』三好秀樹の怪遊記【2】■

1995年9月9日@シーザスパレス(アメリカネバダ州ラスベガス)

「THE RIVALS」
WBOライト級タイトルマッチ
オスカー・デラホーヤ vs ヘナロ・エルナンデス


 初めてのラスベガスだ。これまではMLB、NFLが中心の観戦旅行だったけど、ボクシングも加えると、ラスベガスには何度か来ることになるかもな…と思った。にぎやかすぎる街で、ギャンブルもしない自分にとっては、ボクシング興行がなければ訪れることもなかっただろうな。

 空港を出て、シャトルバスを待つ間だけで、9月の酷暑を実感した。 ドライバーのアナウンスを聞き間違えて、「サーカス・サーカス」で降りる予定が、降りた近くに偶然アトランタで泊まったことのある「トラベロッジ」を見つけたので、ここに宿泊することにした。しかし、やめときゃよかったと思える予想外に高い料金を払ってしまった。いまだに後悔しているくらい…。


 会場のシーザスパレスまで歩いて行く途中、道ばたで試合のTシャツを売っていたので会社の人の土産に買った。後に聞いた話では、一度洗濯すると、伸び伸びになって、以後着られなかったそうだ。パッチ物だったのだ(自分のせいじゃないよな…)。

 暑さとともに風が吹けば、砂漠の砂が舞って目に入り大変だった。カジノの入口前にある噴水を浴びて気持ち良かった。

 シーザスパレスでは大規模のアリーナがないため、いつも屋外の駐車場にリングを特設している。カジノのスタッフに行き方を聞いたがカジノ内で迷い、たまたまボクシングTシャツを着たファンがいたので流れについて行ったが、何とプライベートプールらしき所を通っていくという強引さだった。

 日が沈み、暗闇に浮かび上がるオレンジ色のシーザスパレスの文字はTV中継で映った光景そのままだった。しかし前座が進むうち、ある苦痛を伴ってきた。屋外の仮設スタンドのイスが真っ平なプラ板(アルミ?)だったため、とにかく尻が痛い。天下のシーザスパレスなのに、安い席とはこういうものなのか。

 メインイベントは白熱のファイトだったが、ヘナロが途中で棄権。またも不満を抱えたまま会場を後に、来た時と同じ道のりを通り帰途に着く。帰国して新聞で分かったことだが挑戦者が鼻を骨折していたらしい。好カードとはいえ、内容は当たり外れも当然だが外れの方が多い。これもボクシングか。


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