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■EDITORS report 〜編集取材記〜■

=2005年10月15日(土)=
ノンタイトル10回戦
「真鍋圭太
(石川) vs. 朴賛烈(韓国)
= 東京・後楽園ホール =

[ Report;R. Shimoyama The Future of Boxing JAPAN

☆ ★ ☆ ★ ☆

 福島学のケガで延期になった世界戦の代わりに、この日、メインのリングに上がったのは日本Sフェザー級2位“KOセンセーション”真鍋圭太。85%のKO率を誇る自慢の強打は、ここ2試合判定が続き鳴りを潜めている。

 今まで一度のダウンもしたことのない、タフなコリアンファイターが今回の相手。“倒し屋”にとって、決して楽な相手ではないが…。

* * * * *

 今年の4月、真鍋はボクシング人生初の大舞台に挑んだ。日本王者・本望信人とのタイトルマッチ。結果は負傷判定により、王者に手が上がった。だが、この一戦はむしろ真鍋の評価を高めるものになる。


▲2004年6月23日撮影
 特に目を見張った、パンサーのような抜群の瞬発力。そこから繰り出されるパンチで獲物を切り裂き、追い詰めた。日本屈指といえる王者の技巧の前にわずかに及ばなかったものの、日本タイトルに手が届くのはそう遠くではない、いや、その先すらも狙えるような、そんな潜在能力を感じとったのは私だけではないだろう。

「いやー、効きましたねえ。ひざがカクーンときました(笑)」

 試合後の控え室で、リング上のパンサーは人なつこい猫のような笑顔でこんなことを話した。

 1R、素早いジャブで朴を牽制。まずは自分のリズムを掴むことに専念する。しかしラウンド中盤、朴の左フックが命中すると、これが明らかに効いた。

「油断してたわけじゃないんすけどね、あのパンチは見えなかったです」

 このダメージで表情に余裕がなくなった感のある真鍋は、その後もジャブを中心に慎重に立ち回る。俊敏さと豪快さを兼ね備えた迫力ある攻撃が見られない。いつもよりやや消極的だったのでは? と尋ねると、

「そうですかね…!?」

 とやや不満げな顔つき。このあたりが、実際に闘っている選手と観戦者とのギャップなのだろうか。

 2R、朴のローブローからのバッティングという“ダブルパンチ”(もちろん偶然)で、右目をカット。朴のやや優勢という展開で迎えた3Rに大きな局面が訪れる。

「むこうはなんだかしつこくボディ打ってくるし、嫌いなんすよね、ああいう(体勢が)低い相手って。パンチが当たりにくいじゃないっすか。ああ、こりゃ判定までいくかもなあ、って考えてました。」

 3R中盤、コーナーを背負った真鍋と朴が打ち合う。その最中、朴のテンプルに真鍋の左フックがヒット。こちらは「あっ、効いた」と思いながら観ていたが、ここでも試合者と観戦者のギャップが現れた。

「全然効いてねえなって。相手は平然としてるし。やばい、やっぱ判定までいきそーだなって。」

 しかし、ここでようやく目覚めた真鍋の中の“野性”。たたみかけるラッシュから最後は右ストレートを相手の顔面にぶち込み、朴は後ろからキャンバスに倒れこんだ。敗者は大の字のままテンカウントを聞いた。

「(右ひじを押さえながら)痛いっす。(フィニッシュパンチの)右ストレートを出した時、完全に右腕が伸び切った最高のインパクトで当たりましたからね。衝撃をモロに受けちゃって」

 さぞかし凄まじい破壊力だったことだろう。朴選手には気の毒だが、いいことを聞けたなあ。しかしこんなKO劇を演出できるのだから、いまさらながらに一発のある選手は恐いと思う。

 真鍋本人の総括はどうなのだろうか。「今日の試合はワンツーが課題」と言っていたが…

「たしかに倒して終わらせたのは良かった。けど、まだまだ全然。もっとワンツーをコンパクトに打ちたかったので。後輩に『ファイターを相手する時はな、ジャブついて距離とって、ワンツーでいくんだ』って言ってるんですよ。今日はそのお手本を見せるつもりだったんですけどね(笑)」

 リングを降りれば、底抜けに明るく謙虚な青年がそこにいた。

 勉強途中のワンツーに、真鍋自身も窮屈感やとまどいを覚えているのではないか(今度会ったら聞いておきます)。現王者・本望がタイトルを返上すれば、王座決定戦は間近。この舞台で真鍋はどんなファイトを見せるのか。

 今日の経験を踏まえた上でワンツー主体のボクシングをするか、本能を生かしたダッシュ&ラッシュを仕掛けるのか、はたまたこれらが見事に融合した“進化”が生まれるのか。限り無い期待と妄想を胸に、今日はペンを置くことにしよう。

☆ ★ ☆ ★ ☆

真鍋圭太 (石川) 3R2分14秒KO勝ち

 これで真鍋は25戦22勝(19KO)2敗1分、朴は13戦5勝(2KO)7敗1分に。

[2005.10.18 記]

* * * * *

協力;石川ボクシングジム
special thanks;ISHIKAWA BOXING GYM



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