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■EDITORS report 〜編集取材記〜■

=2005年6月18日(土)=
元日本バンタム級&J.フェザー級チャンピオン
高橋直人・JBスポーツクラブ会長 ランダムインタビュー

= 東京・JBスポーツクラブ =

あの高橋ナオトに会ってきた! 長いことお話しできました!
でも、アップまで2カ月もかかってすんません m(_ _)m

* * * * *

取材:井上 博雅
[Report & Photo;Hiromasa Inoue The Future of Boxing JAPAN

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その4◆プレイバック現役・Part 2

プロボクサーの“闘争本能”

−−バンタム級のベルトを奪っていった小林智昭が、韓国に行って文成吉(ムン・ソンギル)とやりましたけど、こうしてればとか、おれだったら勝てるのになって思いはなかったですか?

高橋 ムン・ソンギルを見たとき…あれもたしかアマチュア上がりだったと思うけど、びっくりするくらいヘタクソだな、とは思いました。おれは小林さんに負けはしたけども、はっきり言ってパンチは効かなかったの。その小林さんのパンチ…フックでムンは腰くだけてたんですよ。それを見たとき、「コイツは弱い!」と思いました(笑)。パンチは強かったのかもしれないけど。

−−“おれならもうちょっとやれる”と思った?

高橋 ムン・ソンギルなら、サラゴサよりも十分勝負になってたなって思いますよ、もちろん。パンチは強そうだなって思ったけどね。

−−そういえば、その小林智昭戦の前は、ぜんぜん体重が落ちなかったそうで・・・。

高橋 はい。19歳でバンタム級の日本タイトルをとったんですけど…おれは15のときからバンタム級だったんですよ。バンタム級って、アマチュアは54キロなんだけど、プロだと53.5キロでしょう。で、4年たって身長も伸びて体ができてきて、とにかくキツくなってたんですよ。54だってキツいのに、そこからまだ500グラムですよ。
 案の定、いざ減量を始めてみたら、まったく落ちなかったの。結局…減量の仕方を知らなかったし、もうとにかく、飲まず食わずなんてやり方しか知らなかったから、なんにも。ぼろぼろですよ、ぼろぼろ。スタミナもなにもないです。

−−試合をする状態じゃなかった…

高橋 なかったですね。もう、そのへんの小学生とケンカしても負けると思いましたもん(笑)。だからまあ、いろいろ言われはしたけど、あの試合に負けても、まったく自信をなくさなかったですから。とにかくもうバンタム級でやりたくなかったから、こう言うと語弊があるかもしれないけど、せいせいしたというか、ちょうどよかったというか…ね。

−−いい口実になった、と。

高橋 そう。そしたらまさか、次もまた(バンタムで)決定戦をやらせてくるとは思わなかったよね。阿部幸四郎、おそるべしです(笑)!

−−島袋忠戦、ですね…。

高橋 あの決定戦も、まあ応援してくれた人には申し訳ないんだけど、負けないといかんと思ってたんです。勝っちゃったら、またバンタム級でやらなきゃいけないでしょう? 正直に言って“負ける気満々”だったんだけど、ボクサーの本能ってこわいね。いざリングに上がったら「勝ちたい!」って思っちゃうのね。

−−あの場に立つと、負けるなんて…

高橋 ぜ〜んぜん思えない(笑)。「ぜったい負けたくない!」になってるんだ。いっぱい応援してくれる人がいるし、恥かきたくないってね。でもまあ、あの2試合(小林戦&島袋戦)は…当時のおれの力では完全に負けですから。後悔はしてないですね。

−−いちばん満足のいく試合というのは…打越戦ですか?

高橋 なんだろう…。打越戦もよく走れたし、減量もうまくいったから、満足できるかな。あとは…練習の内容から何からすべて満足がいったのは、今里さんとの2戦もそうかな。

試合前、試合中ともにコンディションよく闘えた打越秀樹戦
 試合前から調子がよくて、試合内容もよかったのは、やっぱり打越戦かな。試合前のロードワークの距離が…ぼくは苦しくなるとけっこう落ちるんですよ、減量もあって。でもこのときはガンガン走れたんですよ。なんでこんなに調子いいんだろってくらい。後輩連れて走ってても…ふだんは陸上やってるようなやつらで、おいていかれることが多いんだけど、このときは彼らがまったくおれについてこれなくて。おれ調子いいんだなって思って。

−−リングに上がっても?

高橋 はい。よく見えたし。

−−試合の前も試合も調子よかったのは、そのときだけですか?

高橋 どっちもよかったのはそうですね。ぼくの経験論でいうと、試合前に調子いいと感じるときは、リングに上がるとだめですね。逆に試合前にちょっと重いなって感じるときは、リングに上がるとよくなってる。

−−打越戦の前は、調子いいと感じることで不安になったりしなかったんですか?

高橋 このときはならなかったです。調子いいんだからいいんだなって。リングに上がったら平気だろって思えたことも多かったかな(笑)。

若き新星に“ハマッた”ベテラン

−−個人的には今里光男2連戦での輝きがいちばん印象深いんですが。

高橋 挑戦するどのくらい前だったかな、スパーリングさせてもらったことがあるんだけど、今里光男はね、それはそれは強くて。もう“相手にならない”とはこのこと。びっくりした。今里光男はホントに強いんだと思って。

−−びびった?

高橋 びびったっていうよりも、あの印象があったから…今里光男は本気を出したらホントに強いって身にしみたから。だからそのスパーリング見た関係者たちは、みんな「今里が勝つ」って言ってましたよ。いくら「高橋は天才天才」って言ってくれてても、今里には勝てないって、みんな言ってましたよ。だから怖かったですね。その印象があったし、とにかくまったく相手にならなかったんだから。こっちももちろん4回戦のときなんかよりレベルアップしてたんだけどね、それでもまったく歯が立たなかったわけだから。

−−なんで勝てたんですか。

高橋 なんでかな…今里さんが下降線の時期になってたってのもあるかもしれないし、その日のおれの距離感とバッチリ合っちゃった、今里光男がハマったんでしょう。当日のコンディションも、あったのかな。

−−実際に戦って“あれ、こんなもんだったっけ?”という感覚はありませんでしたか。

高橋 いや、ない。最後の最後まで怖かった。試合終了ってまでずっと。だってあの今里光男だぞって。

−−あのときまでで4回ぐらい防衛してましたよね。

高橋 はい。でも徐々に、逆転KOみたいな内容が多くなってきてはいましたね。けっこう打たれ脆い人で、ダウンも喰ったりして安定感はなくなりつつあったですね。だけどバンタム級にしてはパンチが強いし、やりづらいスタイルだったし。おれの中では超一流のチャンピオンでしたよ。

−−いずれは手が届くなんて感じられないくらい、レベルの違いを感じた?

高橋 デビュー戦が、今里さんのタイトルマッチの前座でしたしね。デビュー戦のときのメインエベンターとやれることになるなんて思わなかったし、その日にメインまで見た友だちにも「今里ってお前と同じ階級だけど、ぜんぜんレベルが違うな。やったら殺されちゃうな」なんて言われたし。
 そりゃそうで、おれは4ラウンドやってハァハァハァハァ言って死ぬほど疲れてたときに、今里光男は10ラウンドばんばん殴り合いして、杉本光一に勝ってタイトルを取り戻したんですよ。「そんなのとやったら殺されるぜ」ってみんなが言ってる意味もわかったから、「レベルがちがうから、関係ない関係ない」って(笑)。それと試合することになるなんてみんな思ってないから。

−−ほんとに挑戦するってなったときに、そう言ってた人たちの反応は?

高橋 もちろん「勝てるわけない」。友だちもみんな、おれが負けるって。そういう記憶と印象しかないですね。

−−カウンターを決めるしかないとか、そういう作戦的なことは?

高橋 おれのカウンターはナチュラルなのが多かったんで、距離感を…向こうの距離感をとにかくツブさないと、あの今里光男とは打ち合えないと思ってましたけどね。狙ったカウンターってのはあまりなくて、あとはナチュラルに決まっちゃってたから…今里戦だって、相手がジャブ打ってきたのをよけて右アッパーってのがあって、それは狙ってたカウンターなんだけど、全日本新人王のときのも狙ったカウンターだったか…今里戦の最後の左フックは、カウンターだったけどナチュラルなタイミングでなっただけで、それは狙ったわけじゃない。

−−そのナチュラルなタイミングってのは、理屈で考えるんじゃなくて…

高橋 向かってくるのに対して、逃げ腰でやったらカウンターにならないわけです。こっちも向かってって、相手も向かってきて、どっちか一方のパンチが先に届くのがカウンターなんですよ。狙って打つカウンターなんてめったにないけど、狙って倒したことも何度かあるから、得意っていえば得意だった、かな。
 あ、ごめんなさい。途中だけど、そろそろいいですか。

−−あ、こちらも気づかないで長時間すんません…。でも、またいつか時間をつくっていただけますか。

高橋 はい、ぜひまた。おれも“出たがり”なんで(笑)、またよろしくお願いします。

☆ ★ ☆ ★ ☆

 ただ聞きまくって話しまくって、締まりのない最後にしてしまった。とにかく長くつき合ってもらいながら、図々しくもまだ話し足りない(笑)。こんどはこんなにランダムにならない、もっと実のある話を聞きに行きたい・・・。

 高橋直人会長、ありがとうございました。そしていつかまたお邪魔します m(_ _)m

[2005.9.8 記]

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協力;JBスポーツクラブ
special thanks;JB Sports Club



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