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■EDITORS report 〜編集取材記〜■

=2005年6月18日(土)=
元日本バンタム級&J.フェザー級チャンピオン
高橋直人・JBスポーツクラブ会長 ランダムインタビュー

= 東京・JBスポーツクラブ =

あの高橋ナオトに会ってきた! 長いことお話しできました!
でも、アップまで2カ月もかかってすんません m(_ _)m

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取材:井上 博雅
[Report & Photo;Hiromasa Inoue The Future of Boxing JAPAN

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その1◆スパー&ウォームアップ論

 同世代の、思い入れの強かった人に会え、うれしいことに、いきなりかましてもらえた。はじまりは『特集:ボディブロー』…

高橋 ボディブローって…インパクトに欠けるよね。ボクシングの関係者が見て、ウンウンと頷くようなものを作ってもしょうがねえんじゃねえかなっていうのが、ありましたよ。だってボクシング関係者とこういう本を買って読む人って、すごい少ないでしょう?

−−少なくないと思いたいんですが…本や雑誌を買ってまで読むっていうのは、どうやらぼくらが期待してたほどは多くないみたいです。

高橋 どこのジムのホームページだったかなあ、芸能人とか、有名人のメンバーが来る時間帯とか載せてたのをね、見たことがあるんですけど…そういう“客寄せ”方法もあるんだなって。何か聞いたんだよな最近・・・。

−−誰それが来ているとか、会員にこういう人がいるとか?

高橋 そうですそうです。そんなんで客寄せになるのに、『ボディブロー』じゃ寄ってきませんて(笑)。

−−一部のマニアだけを対象にしてもしょうがないと?

高橋 おれはそう思います。それはね、プロボクシング界全体に言えることですけどね。決して数が多いとはいえないマニアたちを、さらにマニア化させたようとしたって意味がないでしょう。

−−見る側の底辺も広げなさいと?


 
高橋 そう。そのためには、玄人(くろうと)受けするボクシングっちゅうのは、ほとんど必要ないんですよ。たとえ堅実なボクシングって言われても、観ている専門家やそれこそマニアが感心するような「良いボクシング」でもね、強いかもしれないし、巧いかもしれないけど、面白くはないでしょう。

−−不特定多数というか、いろんな人に面白がって思ってもらうためには…

高橋 殴り合いです!

−−倒し倒され…

高橋 まあ、倒し、倒されってほどまでは必要ないんだけど、打ち合いですよ。

−−なるほど。

高橋 そういう、たくましさというか力強さを感じさせる選手が少ないんですけどね。直接関係あるかどうかわからないけど、メキシコやタイなんかの選手は、スパーリングをやってからサンドバッグ打って…ウォーミングアップなんてスパーリングと一緒だと思っている人もいるらしいんです。だから実戦に強いって話を聞いたときに、なるほどと思って。で、選手たちのウォーミングアップを見てるとね、すごい長いんですよ。うちの練習生もそうだし…なにが言いたいかというと、 スパーリングという一つの練習メニューのために、ものすごい時間をかけてるの。でもそうするとスパーリングっていう殴り合いが、あまりに“すごいこと”になりすぎちゃうわけですよ。精神的にもね。
 スパーリングを一生懸命やるためにお膳立ていっぱいしてっていう風に、毎日の練習がね。おれもそうやってきたから、否定しづらいんだけど、スパーリングも練習メニューのひとつ、準備運動のひとつみたいなもんなんだという考えを持ってれば、「殴り合い」っていうのがもっと身近になるんですよ。身近になるっていうのは…そんな精神的に負担をかけないでもできるもんなんだ、そのための準備が必要だと過剰に思わないことなんです。
「殴り合い」を身近にできている選手は、やっぱり強いと思うんですよ。

−−それがボクシング、殴り合いの本質、でもありますよね。

高橋 試合が決まったりしたてたら、それはそれで考えればいいだけの話であって、そうでない段階のスパーリングなんちゅうのは、本当にパッとジムにきて、「スパーリングやろうぜ」ってできるくらいにならないと、強い体はできないんじゃないかと思いますよ、おれは。

−−今日はスパーやるからウォームアップから何から入念に…ってやるんじゃなくて。

高橋 そうそう。だからスパーリング自体もウォームアップのひとつってくらいに思った方が、強くて柔軟な体を作れるとおれは思うんですよ。

−−初回は硬くなりがちですしね。

高橋 スパーリングは一番きつい練習なんですよ。でもメキシコやタイの連中の多くは、スパーリングを最初に、ウォーミングアップのつもりぐらいでガンガン殴りあって、そのあとにサンドバッグをガンガン打つらしいんですよ。辛いものを最初にやってさらにサンドバッグ叩くっていう流れの方が、能率が良いような気が最近してるんです。おれも現役の頃はずっとスパーリングを主でやってきたから、あんまり言えないんだけど、その話を聞いた時に、あ、だからタフなのが多いんだなと思ったんですよ。
 殴り合い、より試合に近いスパーリングという練習を、ウォーミングアップと同じ感覚で日常的にやるわけだから、プレッシャーを感じることもなくできるんじゃないかなと。そう思ったことはありますね。 日本人選手のほとんどは、スパーリングやるためには、じっくり体をほぐしてあっためないとやれないじゃないですか。でも、できるもんなんですよ。おれはもう引退してるから言うわけじゃないけど。

−−ご自身が現役の時分は、そういう練習もしてたんですか?

高橋 してなかった。…というか、アベジムはさせてくれなかった。ちゃんと体操してからじゃないと…。けっこうキビシかった(笑)。さっきも言ったけど、いまになって思うのは、スパーリングだって準備運動みたいなモンなんだって思えば、殴り合いが身近に感じると思えるようになるんです。スパーリングも、準備運動ゼロでやるんですよ。でないと、スパーリングのためにほかの練習をする、みたいになってきちゃう。もちろん重要な練習であるのはわかってるけど、そこまでスパーリングを特殊な練習にしちゃうと、だめなんじゃないかって気がするんだよね。

−−準備運動なんてやらないでもできるくらいになる、と。

高橋 アキレス腱を切っちゃうと困るから、アキレス腱くらいは伸ばしてね(笑)。

−−ごくごく最小限にとどめて?

高橋 そう。おれもときどきスパーリングやってるんだけど、アキレス腱を伸ばすことぐらいしか準備運動しないですもん。それでもケガすることないし、なんでもない。できないことじゃないと思います。

[2005.8.12 記]

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協力;JBスポーツクラブ
special thanks;JB Sports Club



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