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■EDITORS report 〜編集取材記〜■

=2004年8月3日(火)=
東日本新人王準々決勝
霜山綾司 vs. 大川泰弘

= 東京・後楽園ホール =

[ Fight & Report;R.Shimoyama ◆ Photo;H. Inoue The Future of Boxing JAPAN

 3日は11時に目が覚めた。試合の時はいつもよく睡眠がとれる。少し早い昼食には、即席のエビチリを作って食べた。前日に食べた物がまだ消化しきれていないにもかかわらず、白飯を茶わんで2杯かるくたいらげた。

 その後は恒例の井之頭公園を散歩。音楽を聞きながら昼下がりの公園を歩いていると、試合当日だというのに非常に穏やかな気持ちになれる。たとえ相手がどんなでも、恐れることはない。自分の方が強けりゃ勝つし、弱けりゃ負ける、ただそれだけのこと。そんなふうに開き直れるのも、この時間があるからだ。

 家に帰ると16時までひたすら勉強。何故、試合当日に勉強? オレにも色々事情ってもんがある。この時は試合のことなど頭の隅にも無い。

 ホールに着いたのは17時頃。当日計量は65.8kgでいつも通り。リングに上がって15分ほど体を動かしたけど別に、どこが良いとも悪いともない。ただ、発汗量がやけに多いのがとても気になった。リングはクーラーが効いてむしろ寒いくらいだったのにもかかわらずだ。自分の試合の3試合前にもう一度シャドーを始めたが、ここでも汗が滝のように落ちてきた。

 試合前のリング上では、前の2戦より全然落ち着いて周りをよく見れた。リングサイドの観客の顔を確認したり、相手のトランクスの刺繍(たしか漢字四文字のゴツイ言葉。忘れた)を見て「ほう…」と感心したり。


初回にダウンを奪ったことで、オレ(写真右)は大川君をみくびった。時間の感覚すらマヒしちまったのだ…
 試合が始まって1Rに、パンチをはずしざまに右のショートストレートでダウンを奪う。

 白状すると、これでオレは完全に相手の大川君をみくびった。試合までの間、大川君の戦績(1勝2敗2分)でとやかく言う人はいた。それでも、相当なラフファイターであり、5試合フルの計20R戦って一度もダウンを喫していないという情報を得ていたオレはあなどれないと思っていた。こういう相手が一番しんどいんじゃないの? そう考えるのが自然だろう。

 しかし、最初に奪ったダウンでその考えが吹き飛んだ。「こんなもんか…」ニュートラルコーナーでうすら笑いを浮かべて時計を見ると残り7秒。相手のダメージは軽そうだし、仕留めるのは無理。コーナーに戻るまでにラウンド終了のゴングが鳴るだろうと思い、歩いていると大川君が突っ込んでくる。考えてみれば、コーナー間を歩くのに7秒もかかるわけがない。救いようのないバカちんである。

 2R途中あたりからすでに動きも悪くなり、相手の接近を許すようになる。3Rには右のフックを浴びてグラッときた。こちらもパンチは当てているはずだが、大川君はひるまない、そのタフさに驚いた。

 3R終了の時点でトレーナーの塚本さんに「これでイーブンだ。次が勝負だぞ」と言われたが、オレは追いつかれてるとは正直思えなかった。判定の結果、赤コーナーとコールされた時も「当然だ」と思っていた。ビデオを見てみないと、あの試合がそれほど切羽詰まったものだったのか分からない。

 ただ誤解を恐れず言えるとしたら、オレ自身あの試合は余裕があり過ぎた。全ては1Rのあの右ショート…

 8月3日、対大川戦は大切なものが学べたはずだ。これを糧にできるかどうかは、自分でも分からない。オレの勝負師としての資質次第になるのだろうか。

 

[2004.8.6 記]



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