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[Photo & Report;H.Inoue & R.Shimoyama] アマ出身のサウスポー鳥海は、華やかな経歴こそないが、プロ入り後、1戦毎に着実に力をつけてきた。ここで一気にステップアップを狙い、世界ランク3位のソーンピチャイに挑む。対するソーンピチャイは過去に、レオ・ガメスから世界王座を奪っている。26才と若く、まだまだ衰えを見せる選手ではない。ソーンピチャイはフライ級から階級を上げてきたこともあり、やはり背が低い。 両者がリングに上がったときに、その差は際立って見えた。おそらく、10センチ以上は鳥海の方が高いのではないか。しかもソーンピチャイは前日の計量で2キロの体重オーバー。再計量でも落としきれず、結局そのままリングに上がった。 そしてその接近戦も鳥海が制する。鳥海の回転の速いボディアッパーに、ソーンピチャイはついていけず、たまらず離れてしまう。5R、接近戦での鳥海のショートボディが突き刺さり、そこからの連打にソーンピチャイはロープに釘付け。8Rには、鳥海の切れ味鋭いワンツーが何度もソーンピチャイとらえる。 そして9R、再び接近戦からチャンスをつかんだ鳥海が高速コンビネーションで一気にたたみかけ、ソーンピチャイがコーナーに詰まったところでレフェリーが止めた。8Rまで全てフルマークといっていい鳥海の完勝劇。 フットワーク、高速のコンビネーション、そしてそのコンビネーションを打ち続けるスタミナ、いずれもハイレベル。バンタムには国内だけでも、戸高、西岡、辰吉、長谷川、サーシャ、仲といった新旧要注目の面々がいる。鳥海が一体、いずれの路線を走っていくのか。今後の動向に注目だ。 鳥海は25戦21勝(8KO)3敗1分、ソーンピチャイは35戦30勝(19KO)4敗1分に。 ▼参考/編集部採点(・=10)
▼メイン/バンタム級 10回戦
鳥海 純(29=ワタナベ/日本バンタム級4位) 120・3/4 lbs
<TKO 9R 1分45秒>
ソーンピチャイ・シンワンチャー(26=タイ/WBA世界バンタム級3位・元WBA世界フライ級王者) 126 lbs
確かに体つきは絞れているとは言い難く、その影響もあってか、試合は意外にも鳥海のワンサイドで進む。高速のワンツーで、2Rには早くもソーンピチャイがぐらつく。身長差を生かしてアウトボックスに徹すると思われた鳥海だったが、接近戦を挑むソーンピチャイに付き合い、頭をつけて真っ向勝負。この先の世界戦へ向けて、テストをしているようにも感じられた。
打ち疲れることなく、回転の速い連打でソーンピチャイを圧倒した鳥海(左)
鳥 海 ソーン〜
・ 1R 9
・ 2R 9
・ 3R 9
・ 4R 9
・ 5R 9
・ 6R 9
・ 7R 9
・ 8R 9
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| タフな相手に手を焼いたものの、再起を果たした加山利治(右) |
現Sウェルター級王者、金山俊治の持つタイトルに挑戦し、KO負けを喫して以来の加山の復帰戦。相手の李はスキンヘッドで登場。まさか金山を真似て、加山を動揺させようというわけではないだろうが。試合は、低い姿勢から変則なフォームをとる李に、加山が左リードと右ストレートを打ち下ろす。やや攻撃が単調で右を狙いすぎる加山。1、2発の後の3発目も続かない。
4R、加山の放ったワンツーを李がかわしてバランスを崩したところに、加山が右を打ち下ろしてダウンをとる。ダメージは軽く、すぐに起き上がってラッシュした李だったが、加山の連打を続けざまにもらったところでレフェリーがストップ。レフェリーは止めるのが早すぎた感があり(というかタイミングがズレて反撃のパンチを振ろうとしたときにストップされた)、まだまだ元気な李は納得のいかない様子。
加山は25戦20勝(12KO)4敗1分に。※李の戦績は不明。
▼参考/編集部採点(・=10)
加 山 李
・ 1R 9
・ 2R ・
・ 3R ・
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| 戸田(左)はブルファイトで前進するが、決定打を欠いた… |
身長差を生かし、リングを広く回ってリードを突く長迫に、屈強な戦士、戸田が襲い掛かる。典型的な、アウトボクサーとブルファイターの試合内容になった。
戸田は強引に前進を続けるものの、相手を見過ぎて手数が少ない。一方の長迫も、リングを回るばかりで勇気ある踏み込みができず、同じようなラウンドが重なっていく。7〜8Rにようやく長迫が前に出て打ち合いが展開されるも、試合終了のゴングが鳴り響く…。
公式採点は78-76、78-76、79-75。
戸田は27戦17勝(8KO)7敗3分、長迫は20戦10勝(2KO)8敗2分に。
▼参考/編集部採点(・=10)
戸 田 長 迫
・ 1R ・
9 2R ・
・ 3R 9
・ 4R ・
・ 5R 9
・ 6R 9
9 7R ・
・ 8R ・
78 計 77
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| アマキャリア豊富な今西(左)。実力小出し中!? |
横浜高校〜東農大で、アマ120戦のキャリアを誇る今西が登場。1Rから、きれいに伸びる重いジャブで存在感を見せつける。無駄な動きをけずり、たくみなボディワークで体を入れ替えられる技術は、歴戦のアマ出身に見られる共通項だ。
さらに、打ちに出た伴野に重い左フック、右ストレートを合わせ、強打ぶりもうかがわせる。徐々に相手の反撃意欲を削り、最後は連打で仕留めて試合終了。見ていると、まだまだ実力を小出しにしている印象があり、トップランカーとの対決では是非ともその潜在能力を全てさらけ出して欲しい。
今西は6戦5勝(3KO)1敗、伴野は20戦7勝(1KO)11敗2分に。
▼参考/編集部採点(・=10)
今 西 伴 野
・ 1R ・
・ 2R 9
・ 3R 9
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| 終盤ピンチはあったものの、自らのペースで戦えた河野(右) |
一昨年の東日本新人王、河野はワンツーから中へ切れ込んでショートを次々と連打。上体を使ってパンチを避ける技術は高い高野だが、攻撃面で印象がうすい。お互いペースは譲らないものの、スピードと手数に勝る河野が攻勢点でラウンドをとっていく。
終盤、高野がカウンター狙いに作戦を切り替え、7Rにはカウンターの左フックで河野がぐらつく場面もあったが、結局、河野が危なげなく勝利する。河野はスタミナが豊富で、今後更にスタミナが増すようだと面白い存在になる。
公式採点は78-76、78-76、79-75。
河野は13戦11勝(3KO)2敗、高野は21戦10勝(7KO)9敗2分に。
▼参考/編集部採点(・=10)
河 野 高 野
・ 1R 9
・ 2R 9
・ 3R ・
・ 4R 9
・ 5R 9
・ 6R 9
9 7R ・
9 8R ・
78 計 75
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| 神宮寺は(右)、3戦目ながら落ち着きある試合で2勝目 |
序盤から勢い良く手を出していく富樫だが、どこか気負い気味に見えた。対して終始冷静な神宮寺は、リードからのボディフックで完全に試合をコントロール。
ポイントは断然に神宮寺だが、決定打がなく、最後は両者激しい打ち合いの末、判定へ。3戦目にしては神宮寺の落ち着きが目を引いた。
公式採点は40-37、40-36、40-35。
神宮寺は3戦2勝(1KO)1敗、富樫は3戦1勝(1KO)2敗に。
▼参考/編集部採点(・=10)
神宮寺 富 樫
・ 1R 9
・ 2R 9
・ 3R 9
・ 4R 9
40 計 36
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| 先にダウンを喫したのは兼丸(左)だったが、焦ることなく逆転KO勝利 |
フックの連打からチャンスをうかがう宮島と右ストレートがよく伸びる兼丸。徐々に宮島の手数が勝り、3Rには兼丸がダウンを喫する。
しかし4R、打ち疲れた宮島に兼丸がタイミング良く右ストレートをヒット。これを機に終盤、兼丸のラッシュで宮島がコーナーに詰まったところでレフェリーストップ。兼丸が逆転勝利を収めた。
兼丸は3戦2勝(1KO)1敗、宮島は4戦1勝3敗に。
▼参考/編集部採点(・=10)
兼 丸 宮 島
・ 1R ・
9 2R ・
8 3R ・
[2004.2.7 記]